イーサリアムとネットワーク効果

ブロックメイソン公式アカウント

イーサリアム上でクレジット・プロトコルを構築することは、ブロックメイソンの開発チームにとって、納得のいくものではありませんでした。

私たちはイーサリアムを使用するか、別のブロックチェーンをカスタマイズして独自のチェーンを実行するか、あるいは、一から開発するか。その決定に苦労しました。どの選択肢を選ぼうとも、さまざまなトレードオフが発生します。最終的に我々は、イーサリアム・ブロックチェーンを選択しました。私たちは、クレジット・プロトコルを別のチェーンにシフトさせたり、その仕様を変えたりすることができます。しかし、イーサリアムの利用と、現在のイーサリアムの発展と進化をサポートしていく、と決断させた主な要因は、巨大なネットワーク効果の可能性です。

現在、イーサリアムには非常に多くの開発者リソースが投げられています。 Ethereum、Enterprise Ethereum Alliance、またはイーサリアムを使用してICOしているプロジェクトなどです。イーサリアムとその関連技術の開発につぎ込まれているリソースの規模は、かつてないほどです。

こうしたネットワーク効果により、ブロックメイソンが構築したクレジット・プロトコルは、どのような恩恵を受けるのでしょうか?

考えられる1つの例は、イーサリアム・ブロックチェーン上に、アイデンティティ情報が大量に格納された場合です。ある種のクレジットアプリケーションにとって、こうした情報は非常に重要です。なぜなら、その情報は、与信審査を受ける人の適格性を判断するために使用できるからです。また、大企業が提供する、特定の信用調査情報にアクセスする必要がないため、より多くの企業・組織が融資を容易に行えるようになります。

訳者補足:より多くのユーザーがイーサリアム・ブロックチェーンを利用し、そこに個人情報が蓄積されて行きます。その情報が多く集まるほど、クレジット・プロトコルが世の中に与える好影響はより大きくなります。これまでは、銀行や信用調査機関が個人情報を握っていました。それが解放され、その情報をもとにアプリケーションが動くようになるなれば、より多くの人がクレジット・プロトコルの恩恵を受けられるようになります。銀行口座を持てない人たちであっても、受けた融資は必ず期限までに返している、という実績が残っていれば、彼らにさらなる融資がされる道が開かれることでしょう。

このネットワーク効果のもう一つの興味深い側面は、人々が債務と信用の記録や確認ために、異なるプロトコルを使用している場合です。もし、そのプロトコルが異なるブロックチェーン上にあった場合、その情報をやり取りすることは非常に困難です。もしクレジット・プロトコルが、それ自身のチェーンでしか実行できなかったとしたら、ネットワーク効果を得るのは難しいでしょう。

独自のチェーンを構築する、ということは、他の人とインターネットで接続するのではなく、自分のLANを走らせるようなものです。

とはいえ、イーサリアムには、スケーラビリティとスピードを向上させるためには、今後も多くの工夫が必要です。 イーサリアム・ネットワークで深刻な輻輳の問題(通信に関する命令が非常に多くなったことが原因で、通信が成立しにくくなる現象)が発生し、別のチェーンがこれらの問題を解決できる場合、そちらに移動する決定を下すことも考えられます。ストレージはまた別の問題ですが、イーサリアムでは非常に高価です。

元記事:
Ethereum and the Network Effect
https://announcements.blockmason.io/ethereum-and-the-network-effect/